ブログの難しさ

介護の日記をブログ発信していた社会福祉法人が1月30日でブログを閉鎖することになりました。現場ならではのエピソードやがんばっている様子がよくわかり、思わず応援したくなるブログでした。

Webの仕事をしている人間にとっては複雑な心境で大変つらいところです。いつぞや先生がおっしゃっていた通り『ブログとはそういうものなんだ』という認識を持たねば有効利用はできないのかもしれません。

以下、最後の記事です。

突然ですが、今回でこのブログ
「介護ひまなし日記」は終了したいと思います。

思いもかけずたくさんの方に読んでいただき、
反響をいただけたこと、光栄でした。
が、省みると色々と配慮の行き届いていなかった点があり、
申し訳なさと自己嫌悪でいっぱいです。

認知症”を題材にすると言うことは難しいな、と思いました。
もちろん、面白半分で取り扱ったつもりはありませんが、
病気の性質上、神経質なほど神経を使わねばなりませんでした。
どうも私はぼんやりしているようです。
個人が特定されるような記事は慎むべきでした。
不快な思いをされた方に心よりお詫びしたいと思います。

最後に、N先生から“若い人にぜひ伝えてもらいたい”
というメッセージをいただきましたので、
それを紹介させていただきたいと思います。
介護に携わるすべての人に当てはまるのでは、と思います。


あまり頑張るな。
一人で全てをしなければと
背負い込むな。仕事は仲間との協働だ。
語り合える仲間作りを。
助け合える仲間作りを。
いつも100%完璧にと力みすぎるな。
失敗はだれにもある。
100%を目指すのはいい。
だが、介護に100%はありえない。
介護は常に1年生だ。
 俺は頑張っているんだ、と
力みすぎると傲慢になる。
 他者から学ぶ力が阻害される


教員時代、クラスが(子どもが)違えば同じ内容のことを教えても
反応も進み方も違ったものになることが面白かったです。
同じ授業は二度とありませんでした。
目の前の子どもによって左右されるのです。
逆に言えば、目の前の子どもにあわせた授業をするべきだと思います。

介護も同じだと思いました。
よく、新人の方に「コツを教えてください」と言われますが
技術的なコツはあっても、介護のコツはないと思います。
介護者が違えば、介護の仕方も違うわけで、
別の人のまねをしたところでうまくいくとは限りません。
逆に、「巧くしようと思うな」と言いたいです。
人間相手に、「うまく行く」というのは思い上がった行為では
ないでしょうか。自分のペースに乗せているに過ぎません。
巧い人になって欲しくない、むしろ拙い人であって欲しいと
思います。自分は完璧ではないのだという謙虚な気持ち
があって、相手を尊重できると思うからです。
必死で自分しか見えないようではいけません。
むしろ自分のことなど見えなくなるほうがいいような気がします。
子どもとともに学び、お年寄りとともに成長する、そんな
介護員でありたいと思います。

今までご愛読いただきありがとうございました。
また、どこかでお目にかかることが出来れば幸せです。
これからもそれぞれの道、それぞれの立場で一生懸命に
尽くしていきましょう。